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はんげんぱつ新聞2026年7月号掲載記事に加筆

瑞浪超深地層研究所での埋め戻し立坑の沈下

高レベル放射性廃棄物については、「特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律」で地下300m以上の深さの地層に最終処分すると定められている。地層処分の研究開発を担うとされているのが、日本原子力研究開発機構だ。北海道幌延町では堆積岩の地層に、岐阜県瑞浪市では結晶質岩の地層に実際の処分場と同様の坑道を建設し、研究を行ってきた。

瑞浪超深地層研究所は、2002年に着工され、2014年には深度500mの水平坑道の掘削を終えている。その後、市有地に立地するために結んだ土地賃貸借契約の満了期限が近づいたことから2019年度で研究は終了。2020年2月に坑道の埋め戻しに着手し、2022年1月14日に坑道埋め戻しと地上施設の撤去が完了した。現在は地下水のモニタリング調査などが続けられている。

問題はここからだ。2023年11月6日に主立坑、換気立坑ともに埋め戻し面の沈下が確認された。換気立坑は一気に約13.7m 沈下している。最終的に主立坑で約12.9m、換気立坑で約27.7mの沈下となった。

研究開発機構は、「立坑埋め戻し面の沈下と再埋め戻しに関する報告書」で「当初の埋め戻しは深度500m水平坑道と主立坑深度453m まで及び換気立坑深度438m までは掘削土を使用し、これより上の坑道は経済性及び施工性の観点から砂で埋め戻した。その際、高さ30cmずつ砂を敷き均した後、振動コンパクターによる転圧を行うことを繰り返し、また立坑への湧水を活用して締固めた(水締め)。しかし、深度200m 付近より浅い箇所では湧水が減少する(あるいは無い)状態で埋め戻したことから締固め(水締め)が十分ではなかった。このため当初から徐々に沈下することは想定していたが、今回埋め戻しから2年程度経過した令和5年11月に立坑埋め戻し面が短期間に10m以上の沈下が一度に発生したことは想定を上回る事象であった。」としている。

沈下部は2024年3月に購入砂により40pの余盛で再埋め戻しされたが、本年3月9日に開催された「深地層の研究施設計画検討委員会」で、主立坑は再び40cm程度、換気立坑は55cm程度沈下したことが報告されている。

立坑は、実際の処分終了後に放射性廃棄物で汚染された地下水の通り道になる可能性のある場所だ。その立坑が地下水で満たされたことにより埋め戻し土砂の水締めが生じて沈下が生じている意味は大きい。地層処分の技術が確立していないことを示しているからだ。

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